私を構成する9枚というのが流行っていて、9枚は難しいし、構成するのは人だと思うので、私を構成する9人というのを選んでみました。
ライブ体験でショックを受けた人という観点で選んでいます。録音物だとまた違う人になるかと思います。

渋谷毅
細胞文学
初恋の嵐
The Befores
Brian Wilson
三輪二郎
おおはた雄一
梅原ヨシヒロ
Yousei Suzuki

渋谷毅
渋谷毅さんはレコード屋のワゴンセールでたまたま『Dream』という1stアルバムを見つけたのを覚えている。何となくこの名前は聞いたことがあると思って。後で愛聴していた小沢健二さんの『球体の奏でる音楽』(名盤!)で軽快なピアノを弾いていたのが氏であることが分かった。このアルバムはジャズスタンダードを6曲演奏しているライブ盤でそれまで知っていたけれど、余り興味のなかったジャズやジャズスタンダードの曲が渋谷さんのピアノによってまったく別の響きを持って心を持って行かれた。すぐに演奏を聴きに行ったのは、西荻窪のアケタの店。ここは偶然にも前に住んでいた家の近くだった。深夜の1時から地下の店内ではじまる静かなソロピアノの響きはその一音一音に心が震えたものでした。懐かしさと暖かさと深く深く染みていく音をよく覚えている。今でも7弦でよく弾いているダニーボーイはその時聴いて鳴り止まなかった響きをギターで再現してみたものだ。一時期は行けるすべてのライブに行った。後にNHKのお母さんと一緒の音楽を担当していたのは渋谷毅さんだとしって驚いた。『夢のなか』、『ぼくのミックスジュース』という曲はすごく好きだった。
http://blog.carco.jp/

細胞文学
細胞文学は京都で活動していたギターの斉藤友秋さんとチェロの黒田誠二郎さんのユニット。当時、一緒に演奏していた友人にチェロを弾く人がいるらしいよと高円寺の円盤に観に行ったのでした、初めて見た時は印象には残っているけれどカッコ良すぎたのか何となくピンと来なくて、しばらく経ってから聴きたいと思ってCD『夜まで待って』を買いにいったのかな。その秋に東京に2枚目の『細胞文学』のツアーに来ていて最初に斉藤さんのソロを聴いた時にパフォーマンスは素晴らしかったんだけど、何も面白いことを言っていないのに笑いが止まらなくて、それで気になって東京のツアー4日間全部聴きに行ったことを覚えている。それから大阪に住んでからも聴けるやつは全部聴きに行った気がする。一種の生きがいだったのだ。そして、大分後になって確か斉藤さんが京都を出る時のライブで聴いた黒田誠二郎さん(喫茶ゆすらご)のギター弾き語りのソロはそれまでの物語の底にああこれだったんだってびっくりする位良かった。その時の音は録音していて何度も聴いた。とは言え、細胞文学のライブは全般勝手に録音して聴いていたけれど。後にイベントで演奏して貰ったり、黒田さんのお店の喫茶ゆすらごでLavender Pillowというグループで演奏するようになるとは想像もしていなかった。

初恋の嵐
学生の頃は本当に友達もいなくて時間が有り余っていたので、レコード屋さんで沢山の時間を過ごした。新宿のタワーレコードの視聴機で『バラードコレクション』というミニアルバムを聴いたのだけど、一聴してサニーデイサービスという印象を受けたけど何となく気になって買って帰った。CDはリハーサルをそのまま録音した感じでゆるいけどすっごいよくて何度も聴いた。
それからライブを聴きに行ったのだけど、ライブはギター弾き始めた男の子がうれしくてしょうがなくて弾いてる感じが印象に残っている。何度か観に行ったけれどライブはどちらかというとすごい良かったって印象ではないんだけど、やっぱり曲が良くて何となく家で思い出したりして、またライブ行こうかなって思っている内に西山達郎さんが亡くなってしまった。初恋の嵐はBadfingerのNo Matte What(嵐の恋)から来てるんだと思うけど、本当にバンド名そのままだった。余談ながら、アルバム『初恋に捧ぐ』でもギターを弾く玉川裕高さん(ヒップゲロー、コモンビル)のギターの音は本当にすごいので必聴。

The Befores
学生の頃バイトしていた所でマッシュルームで背の高い人がいて、その人が諸岡ケンジさんでバンドをやっているという話を聞いていてライブを観に行ったのが最初。それはThe Blouseというパンクのバンドでそれもかっこ良かったんだけど、The Beforesは少し違ってビートルズとかのブリティッシュビート的なバンド。曲がしっかりあってすごく良いんだけど、ライブは始まるとケーブルが抜けたりロックンロールになってしまう感じがいつもすごく気持ち良くてよく笑って観ていた。ずっとCDやレコード=音楽だと思っていたので、ライブハウスにかっこいい音楽がロックンロールがあるんだと教えてくれた。

BRIAN WILSON
ブライアンはThe Beach Boysの中心人物でL-Rの影響で60年代の音楽を聴きだした時に、色々集め出して中学の頃にブートレグも聴き出してしまう要因になった人だ。ブライアン・ウィルソンはその歴史を見るとドラッグによって20年位ベッドの中で過ごしたという様な人だが、調度私が音楽を聴きだした時に活動を初めていて『駄目な僕』というアルバムを出して、高校生の頃に『Your Imagination』というアルバムを出していてその時の日本ツアーに行ったのだ。FMラジオの先行予約が当たって前から2列目位で観れた。真ん中でキーボードを弾いて歌うブライアンはちょっと視点がどこを向いているのかあやしかったけれど、長い間音源でしか聴いていなかった音楽が次々と演奏されて行く様は感きわまるものがあった。後にペットサウンズツアーとビーチボーイズの来日ライブも観に行った。ペットサウンズツアーでは、ロビーで黒沢秀樹さんに会って握手して貰ったのも覚えている。音楽ファンの心が浮かばれる思いがした。

三輪二郎
学生の頃に大学の近くにジェリージェフというロック喫茶があった。今はもうないけれど、木目調の作りの渋い所で、私はそこで初めて演奏した。水木しげるのキャラクターや、ゆらゆら帝国の坂本さんみたいなもじゃもじゃ頭の風貌の人は三輪二郎さんで70年代のフォークミュージシャンの前座をよくされていた。沢山ライブ観たけれど、ギターと唄だけでこんなに豊かな表現ができるんだなって最初に思った人だった。宝石みたいな演奏だってよく思った。今は色んな所で活躍されてる。

おおはた雄一
この人の演奏を一時期あちこちで聴きに行って、これだと思ってオープンチューニングを始めるようになった。録音して音を取った時にオープンDだと知って初めはそのチューニングを使って、それから自分のチューニングを見つけた。私の『ラグ・タイム』というアルバムは、おおはたさんにサインして貰った。

梅原ヨシヒロ
一時期演奏していた高円寺のStax Fredという場所で共演して演奏を聴いて、その当時の私には完璧に響き過ぎて自分の中の何かがガラガラーっと壊れてもうギター弾くのやめようと思わせてくれた位ショックを受けた人。
それによって、またオープンチューニングという違う形でギターを弾けるようになったので本当に恩人と言える。後に大阪で演奏した頂いたり、富山に演奏に行かせて頂いたりした。

Yousei Suzuki
東京に住んでいた時にmyspaceというサイトで、i tape it in bathroomと書いて面白い音を上げている人がいてすごく気になっていて、大阪に住むようになって聴きに行ってみようと神戸に聴きに行った。1曲1曲違うチューニングで次々と曲を演奏するその響きが面白くて笑いが止まらなかったのを覚えている。その頃はあまり音楽を聴いても面白いと思えない時期だったのでこんな人いるんだってうれしかったのだろう。彼にイベントをやろうと誘って貰うようになって今こうして演奏できている。私にとっては大きい存在です。今もカセットレーベルSenri Reordsを立ち上げたり精力的に活動されてる。

Yousei Suzuki website
http://yousei.makibisi.net/